滞在5年の日本人にバギオの治安と安全対策を聞いてみました
更新日: 2022-04-15
私自身、フィリピン専門旅行会社のマブハイチケットとセブ留学専門エージェントのセブ島留学マスターを運営しておりフィリピンのマニラ、セブ島、クラーク、イロイロ、ダバオ、パラワンと様々な地域に実際に行ったことがありますがバギオの治安はかなり良いと思っています。
どの国にも言えることですが都会は人が集まりやすく旅行者などが多く犯罪が多い傾向にあります。
その点バギオは観光客はあまりいないですし人口もそれほど多くありません。山岳地帯で自然も多く穏やかな街並みです。
とはいえやはり世界一治安がよいとも言われる日本と比較すると注意すべき点もあるのが実際のところです。
今回はバギオで5年間、JIC語学学校で日本人マネージャーとして活躍された野口さんに実際のバギオの治安についてお話を聞いてみました。
マニラから高速バスを利用し5-7時間。バギオと言えばフィリピンで別名サマーキャピタルとも呼ばれ避暑地として有名です。
またセブ島に次ぐ留学先として人気がありますが、観光でバギオに訪れる日本人はあまりませんが世界遺産であるビガン歴史地区やコルディリェーラ棚田群の拠点でもあります。
7月-11月にかけての雨季シーズンには雨が多いので注意が必要。
インタビュイー(interview)
野口さん
1988年生まれ。茨城出身。2012年にBaguio JIC(ジェイアイシー)に学生として留学。その後、2013年から約4年間、同校でマネジャーとして働く。
社会人になってからフィリピンに留学し海外就職を実現した経験を活かし、多くの学生の英語学習をサポートしてきた。その後も他業界で英語力を活かした職に従事。
2022年より再び日本担当窓口に就任。TOEIC900点。
はい、非常に良いと思います。
私自身5年ほどバギオに住んでいましたが、セブ島やクラーク、マニラを訪れた上でバギオの治安を比較すると明らかにバギオが最も治安がよいと断言できます。
主な理由としては富裕層が多いという点が挙げられます。バギオはもともとアメリカ軍が戦時中に将校や兵士たちの保養地として開拓したという歴史があるんですね。
余談ですがケノンロードというマニラからバギオまでの道路整備に日本人が多くかかわっていたという事もあり今もバギオにはその当時の日本人の血を引く日系フィリピン人が多く住んでいるんですよ!今でもバギオ日本人会というコミュニティが残っています。
バギオの治安がよい理由をまとめるとバギオは元々、暑いマニラの避暑地として開拓された歴史があるため富裕層が多くマニラのような貧困層が少ないためスラム街やストリートチルドレンもほとんどいないエリアであるという点が主な理由となります。
あとタクシーのぼったくりが本当にないですね。お釣りも1ペソ単位で返してくれますし。セブとかマニラだと端数は勝手にチップになっちゃいますし、メーターを回さないタクシードライバーも未だに多いですからね。
はい、あります笑。
こちらの表をご覧ください。NUMBEOという海外の治安レベルを数値化しているウェブサイトです。
まずは海外留学の人気先であるバンクーバーとバギオの治安を比較をしてみましょうか。
一般的にカナダのバンクーバーは海外留学先としては治安が良いと言われていますが、ほとんどの指標がバギオとほとんど同じです。
むしろ薬物使用に関する問題についてはバギオの方がかなりよいスコアとされています。
次にフィリピン留学の一番の人気留学地であるセブ島と比較をしてみましょう。
ほとんどの指標でバギオの方が安全というスコア結果となっていますね。
特にセブ島では”Problem corruption and bribery”の数値が高くなっていますが警察官などの公務員の汚職などは有名ですね。美人局などの被害も警察官が絡んでいることが多いですから。
バギオは特に”Safety walking alone during daylight”日中の一人歩きの安全度が非常に高い数値になっているのも特徴的ですね。
正直、留学生や一般的な旅行者の方が訪れることはほとんどありませんが、バギオ中心地のセッションロードから北東方面に走るマグサイサイ通り(Magsaysay Ave)はいわゆるストリップの飲み屋やKTVなどがあるエリアなので留学生の方には近づかないようにと推奨をしているエリアです。
セブ島の語学学校に比べると留学生が犯罪に巻き込まれるような事はほとんどありませんが、スリには注意してほしいです。
特に被害が多いのが毎年2月第二週に行われるバギオ最大のお祭り「フラワーフェスティバル」が開催されるときです。
一説によるとマニラからスリ集団が来るらしく、どの学校でもスリ被害に遭ったという生徒が1人は必ずいます。
この時期に留学に来られる方でフラワーフェスティバルを訪れる方は細心の注意を払う事をお勧めします。
セブ島ではトランプ詐欺や美人局などの被害が多いですが、バギオではスリ以外の犯罪被害は私が在任中はほぼなかったですね。
バギオの治安が良いと言っても夜道の一人歩きは避けた方がよいでしょう。必ず複数人で行動し街灯がない道などを歩くことは避けたほうがよいでしょう。
あと治安とは関係ありませんが、バギオと言えば雨季の雨ですね!
7月-11月頃はほぼ毎日雨が降ります。日本の梅雨のように1日中雨が降るわけではありませんが、大体朝方にまとまった雨が降り、午後からは曇り、夕方にまた雨が降るとった感じです。
バギオがフィリピンの他のエリアや他の海外と比べても安全なエリアであるのは間違いないのですが、これからバギオに留学を考えている人たちが住んでいる日本は世界一治安が良い国とも言われているので日本と同じ感覚で生活をしてしまうとやはり犯罪に巻き込まれたりするリスクというは高まってしまいまいます。
治安が良いからと気を抜かず海外で生活しているという事を常に意識し軽はずみな行動は避けるように心がけて頂ければ基本的にトラブルに巻き込まれるようなことはないと思います!
いかがでしたでしょうか?バギオはセブ島などに比べるとかなり治安がよいと言えます。但し日本と同じ感覚で生活をしてしまったり、海外でつい気を緩めてしまうと思わぬ被害に遭遇してしまう可能性があります。
興味本位で危険と言われるエリアに立ち寄ったり派手な格好をしたり、観光客や留学生と一目でわかるような立ち振る舞いは極力避けましょう。
この記事を読み留学本来の目的を失わず快適な留学ライフを送れることを願っています。
2008年に28才で会社設立。フィリピン留学専門エージェント「セブ島留学マスター」の運営を中心に、旅行会社や国内留学事業、Web制作事業、通販サイトなども運営。
長年フィリピンに精通していますので留学相談に限らず何でも相談してください。フットサルとキャンプ釣りなどアウトドア全般が好きです。