更新日: 2024-10-18
セブ島を初めて訪れる方の中には、水事情についてよく知らない方も多いのではないでしょうか。
「フィリピンはインフラが整っていないイメージがあるけど、水道水は日本と同じように使えるの?」
「水道水をそのまま飲むとお腹を壊す?」
「日本の水との違いは?」
「水の値段はどのくらい?」
国が変われば、文化や生活事情はもちろん、水事情も異なります。
セブ島では、日本のように水道水をそのまま飲料水として利用することはできません。そのため、水の利用方法は日本とは大きく異なります。
水は生活の基本であり、その特徴や入手方法についてあらかじめ理解しておくことが、健康で快適なセブ島滞在には欠かせません。
今回は、初めてフィリピンに留学する方でも安心して過ごせるよう、セブ島の水事情と注意すべき点、そして安全に水を入手する方法や水の種類について詳しくご紹介します。
セブ島の水は危ないとよく耳にしますが、実際のところはどうなのでしょうか?
結論から言うと「水道水は飲まない方が良い」です。
フィリピンの水道水は、日本のように徹底した殺菌処理が行われていないため、そのまま飲むとお腹を壊す可能性がとても高いです。
「フィリピンの水道水は飲めない」と言うと、物理的には飲めないわけではありませんが、健康リスクがあるため、極力飲まないようにしましょう。
現地の人々も基本的に水道水をそのまま飲むことはせず、ミネラルウォーターを購入して飲んでいます。ペットボトルのミネラルウォーターは、スーパーで50円程度で販売されているので、出先で喉が乾いた場合は必ず購入しましょう。
日本の「軟水」とは異なり、フィリピンの水は「硬水」です。(WHO(世界保健機関)による「飲料水水質ガイドライン」では、硬度60未満が軟水、60以上が硬水と定義されています)
硬水はカルシウムを多く含むため、一見すると健康に良さそうに思えますが、実はマグネシウムやアルミニウムなどの成分も含まれており、これらは毒性を持つ可能性があります。
特にマグネシウムは、胃腸に負担をかけやすく腹痛を引き起こし、普段軟水を使用している日本人は、硬水に慣れていないため、飲むことで腹痛や嘔吐などの症状が出る可能性があります。(マグネシウムは市販の下剤にも使われています)
また鉄分が多いため、白い衣類を洗濯すると黄ばむこともよくあります。
日本の水道水は塩素で消毒されており、そのまま飲んでも問題ありませんが、フィリピンでは日本ほど水道水の殺菌処理が徹底されていないため、直接飲むのは避けたほうが良いでしょう。
フィリピンの水道水は「硬水」で、さらに「殺菌処理が不十分」であるという点が特徴です。
日本では「軟水」であり消毒が行き届いているため、飲むことができる水道水が普及しています。そのため日本人がフィリピンで水道水を直接飲むことは、避けるべきです。
フィリピンでは飲み水は購入するのが一般的で、現地の人々も水道水ではなく、購入した水を飲んでいます。
世界で水道水をそのまま飲める国は、なんとわずか12か国しかありません。
国土交通省が公表した日本の水資源に関するデータによると、安全に水道水を飲むことができる国は、フィンランド、スウェーデン、アイスランド、アイルランド、ドイツ、オーストリア、スロベニア、クロアチア、アラブ首長国連邦、南アフリカ、オーストラリア、そしてニュージーランドの12か国に限られています。
セブ島の語学学校では、校内の多くの場所にウォーターサーバーが備えられています。また、公共施設でもウォーターサーバーをよく目にします。
ウォーターサーバーの水そのものは飲んでも問題ありませんが、清掃が十分でないサーバーもあるため、気をつける必要があります。
レストランで提供される「Service Water」や「Glass of Water」と呼ばれる無料の水も、これらのウォーターサーバーの水を使用しています。
もし心配な方は、レストランでペットボトルの水を注文すると良いでしょう。
ミネラルウォーターをスーパーやコンビニで買う際には、必ず「蓋がきちんと閉まっているか」を確認しましょう。
もし蓋が一度でも開けられた形跡があるペットボトルは、安全上の理由から、購入しない方が良いです。中身が不明でリスクがあるためです。
セブ島に観光や語学留学で訪れている方は、ホテルや寮でシャワーを利用することが多いでしょう。
フィリピンではシャワーから出てくる水も、もちろん硬水です。
普段、日本で軟水に慣れている日本人にとって、硬水はさまざまな影響をもたらします。
例えば硬水で肌や髪を洗うと肌が荒れたり、髪の毛がパサつくことがあります。
フィリピンでは水道水をグラスに入れて提供されることはあまりありませんが、ローカルのレストランでは水道水で作った氷を使用したり、食器や野菜を水道水で洗浄していることがあります。
そのため氷の入った飲み物を飲んだり、その食器を使ったり、生野菜を食べることで腹痛や下痢を引き起こす可能性があるので、注意が必要です。
セブ島を訪れると、至る所に屋台があり、夜にはナイトマーケットも開催されるので、とてもワクワクします。
フィリピン名産のマンゴーを使ったジュースなどはとても美味しいので、ぜひとも飲んでみたくなるかもしれませんが、ジュースに入っている氷には特に注意が必要です。
ローカルの屋台では、水道水を使った氷を提供していることが多いため「No ice, please」と伝えて氷抜きにしてもらうか、屋台の氷は口にしないようにしましょう。
「水たまり」は水道水などに関係ありませんが、雨上がりに道路脇の水たまりの水はセブ島の決して衛生的とは言えない道路の汚れが浮かんだ水なので、体に付着した場合はしっかり洗い流すか、アルコール消毒を行いましょう。
ないとは思いますが、水たまりの水を口にするのは決してやめておきましょう。
原水をろ過・殺菌して作られており、フィリピンでは飲用水として広く販売されています。※原水とはダムや河川、地下水といった場所から取水される、浄水処理を行う前の水です。
セブ留学中に、水道水が原因の肌荒れや髪の毛のパサつきが気になる方は、仕上げに精製水を使ってみてください。
「Nature Spring」というメーカーでは、青のラベルが目印です。(1リットルの値段は、約23ペソ(46円ほど))
蒸留水は精製水の一種で、原水を加熱して蒸気を冷却し凝縮させることで不純物を除き、純度を高めた水です。
「Nature Spring」というメーカーでは、緑のラベルが目印です。(1リットルの値段は、約25PHP(約50円))
一般的に、健康な人のpHは約7.4で弱アルカリ性のため、アルカリイオン水は体内での吸収が良いとされています。
また、便秘や慢性下痢、胃酸過多の改善に役立つと言われています。留学中、緊張やストレスで胃が痛くなった際には、アルカリイオン水をおすすめします。
「Nature Spring」というメーカーでは、赤いラベルが目印です。(1リットルの値段は、約26PHP(約52円))
炭酸ガスを含む水のことで、ソーダ水・ソーダとも呼ばれます。
お酒やジュースと割っても美味しく飲めます。
また、炭酸水にレモン味などを加えたTONIC WATER(清涼飲料水)はコーラやスプライト等の炭酸飲料水より甘みが抑えてあり、爽やかな口当たりです。(350ミリリットルの缶で、約29PHP(約60円))
容量 | 価格 |
---|---|
500ml | 10PHP〜20PHP |
1L | 20PHP〜40PHP |
6L | 80PHP〜10PHP |
スーパー:5ガロン(19L) | 150PHP〜170PHP |
飲料水店:5ガロン(19L) | 25PHP〜50PHP |
セブ島ではどのスーパーやコンビニにも、必ずミネラルウォーターが販売してあります。
ついでに、日本人のカタカナ発音の「ウォーター」は聞き取ってもらえないことがあります。スタッフに水の場所を尋ねる際に、伝わらなければタガログ語で「水」という意味の「トゥビッグ」と伝えましょう。
以上はセブ島で飲料水を購入する場合の平均価格になります。
多くの語学学校では、生徒が不便なく生活ができるようにウォーターサーバーを設置している学校がほとんどです。
水道水を摂取したことで体調不良になってしまった場合、特に短期の留学生は時間を無駄に過ごしてしまうことになります。
基本的にウォーターサーバーの水を利用するようにしましょう。
公共施設にはウォーターサーバーが設置されていることがありますが、こちらは注意が必要です。
まれにウォーターサーバー内のタンクの清掃が不十分なため、不衛生な場合があります。
気になる方は、スーパー等で安心なミネラルウォーターを購入しましょう。
セブ島のレストランにて提供される水は「カレンデリア」などのローカルレストランではない限り、水道水を提供している店はありません。
念のためスタッフに「Is this water clean to drink?」もし配膳されなくて水が欲しい場合には「Can I get clean water?」 と言えば飲める水が提供されます。
注意したいのは激安のローカルレストランです。こちらでは水は飲まないことをオススメします。それなりの値段のレストランでは安全な水の場合が多いです。
氷に関しては、カレンデリアなどのローカルレストラン以外では、基本的に氷は製氷会社から購入しているため、安全です。
もし水道水を凍らして作った場合には、ご家庭の冷凍庫で作った氷と同じく、白く濁った氷になるので、提供された際すぐに分かります。ミネラルウォーターから作られている場合、透明な透き通った氷になります。
安全かどうかを見分けるポイントは、氷の形にもあります。
氷が丸い形であれば、製氷業者から購入している証です。ほとんどのレストランではこの形の氷が使用されているので大丈夫です。
セブ島では水道水は飲めませんが、うがいや歯磨き程度であれば水道水で行っても大丈夫です。仮に1口飲んでしまってもその程度であれば問題ありません。
まれに胃腸が弱い方で、口をゆすいだ程度でお腹を壊してしまう方もいます。
胃腸の弱い自覚のある方や小さなお子様は、歯磨きの際もミネラルウォーターの使用をオススメします。
シャワーを浴びる際には、口に水が入らないように注意しましょう。
そして語学学校や宿泊施設があるエリア、建物の水道施設によってはオススメできない場合もありますので、留学でセブ島を訪れている方は、学校のオリエンテーションに従いましょう。
スーパーやコンビニなどで簡単に購入できるミネラルウォーターは、ほとんどが軟水のため、ミネラルウォーターを使用して肌や髪を洗うことで硬水によって受けていたダメージが軽減されます。
髪は特にセブ島の強い紫外線でダメージを受けやすいため、軟水を使うだけでなく、トリートメントやヘアオイルなどで保湿ケアをすることも大切です。
以上、セブ島の水事情と飲料水についてご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。
せっかくのセブ島留学、旅行なのに水に対しての理解がなく、体調を崩してしまうのは勿体ないですよね。
渡航前にフィリピンの水についてよく知り、上記をしっかり守った上で安心安全に楽しく過ごしましょう。
2008年に28才で会社設立。フィリピン留学専門エージェント「セブ島留学マスター」の運営を中心に、旅行会社や国内留学事業、Web制作事業、通販サイトなども運営。
長年フィリピンに精通していますので留学相談に限らず何でも相談してください。フットサルとキャンプ釣りなどアウトドア全般が好きです。